弁護士との合コンを狙う女

勝ち犬を隣で見ていた勝てない人間のザレごと。

「まただ。」と思った。

「それで、雪ちゃんったら、隆さんのことKYだよねって。」

また、また、また。

間違いだとしつつ、自分以外の誰か(今日は私)を悪者にしたてているのかと思ったけれど、最近は、都合の良いように事実が脳内変換されているんじゃないかと思っている。


合コンというか、友人の遙香に、男性を紹介するといつもこう。

彼女の希望は、ただ一つ。

「弁護士と結婚したい。」これだけだ。

別に、それが悪いことだとは思わない。


だから、ツテをたどって、法学部に行った友人(ちなみに、既婚・男性)を探し当て、彼経由で、弁護士男性を紹介してもらっている。

『隆くん』は、3人目の紹介者だった。



彼女は、並外れた美人ではないが、かわいらしいタイプで、合コンでは、常に、人気NO1の名を欲しいままにしてきたタイプ。

私、法学部の友人、遙香、隆くんの4人の飲み会で、元々、部外者だと思っていた私は、取り立てて会話に加わることもなく、仏頂面でひたすら食べることに集中していた。


だから、今までの2人は、彼女を気に入り・・・というパターンだったのだが、一人目はなぜか自然消滅。

2人目は、キープしつつの3人目隆君の紹介だ。

私には、時間が無いの!


そういう彼女に、少し呆れながらも、もうちょっと言い方をソフトにして、セッティングをお願いする私。

ところが、隆君が気に入ったのは私だった。


それに対して、面白い彼女。

終わった後の反省女子会では、ひとしきり不満を述べる。



まぁ、そうだけど・・・、と相槌を打つしかない私。


けれど、男性陣の前では、なぜかそのグチは、私が発したことになっている。

それでも、私を友人だと言い張るのだから、大した肝の太さだ。

そして、5人目で弁護士をゲットした遙香は、明日からハワイへのリゾートウエディングへ。

弁護士と結婚した遙香

彼氏だけじゃなく、仕事ばかりしている私には、女友達でも、遙香しかいないのかなぁ。


だったり、一人の方がいいかなぁと思いつつ。

私が、気にかけなくても、使用価値が無くなった私からは、遙香は自然と離れていくだろう。

ま、今日は、飲むしかないのかな。


飲んで飲んで、そして、明日から、また仕事を頑張ろう!

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