アニメ論評

小説「夢を叶えるゾウ」の魅力

楽しめる自己啓発本

「夢を叶えるゾウ」は、楽しめる自己啓発本である。
小説ではあるのだが、そこには、成功哲学が沢山詰まっている。

成功哲学などの自己啓発本は、一般的には、ビジネス書で硬い表現になっている。
しかし、この「夢を叶えるゾウ」は、漫画を読むようにスラスラと読むことができる。
主人公を教える、インドのゾウの神様ガネーシャは、とても楽しい。
神様なのに子供のような性格をしている。
子供のようにすぐに怒るし、自己中心的だ。


しかし、そんなガネーシャから日々、課題が出されるのだがその課題が、考えさせられる。
課題をクリアしていく主人公が少しずつ成長していく。

ガネーシャからの課題

ガネーシャからの課題は、なかなか考えさせられるものだ。
初めの課題は、靴を磨くだ。
靴なんか磨いて成功できないという主人公に対して、まずは磨いて見ろというガネーシャ。
靴を磨き終わった後、ガネーシャは、主人公に対して、お前の仕事は営業だが、その仕事道具は靴と伝える。
仕事道具を大事することがとても大切なことを伝える。
イチローは、毎試合終わるたびに、一人ロッカーに残り、グローブの手入れをしていたという。


次の課題は、コンビニで募金をするだ。
世界の富豪たちは、残らず募金や寄付をしているというのだ。
自分の稼いだものを人のために還元すること。
それが、また自分を豊かにしていくという。
このようにガネーシャの課題は、とても考えさせられるものばかりだ。



その他のガネーシャの課題

次の課題は、食事を腹八分にするというものだ。
仕事を成功させている人は、食べ過ぎないというのだ。
そういいながら、お腹いっぱいに食べるガネーシャは、おちゃめだ。


その他には、トイレを掃除するという課題もあった。
トイレをきれいにするのは、なぜか。
パナソニックの創業者が、毎日、トレイを掃除していた。
それは、従業員が一番したがらない仕事を率先してやることで、人は付いてくるのだ。


他の課題は、まっすぐ帰宅するだ。
サラリーマンが起業し成功するには、自分の時間を確保することは大切だ。
毎日、飲み会の誘いを受けていては、自分の時間が無くなってしまう。
自分の時間を作り、本を読んだり、独立するために必要なことをやっていくのである。
これらの課題を通して、主人公も色々な気づきを得ていくのだ。

夢を叶えるゾウシリーズ

小説「夢を叶えるゾウ」では、ガネーシャの教えに従い、課題をクリアしていった主人公は、見事有名建築家になる。
数々の課題をクリアしていきながら、読者も成長していく感覚を得ることができる。
ガネーシャの神様らしくない、子供のような言動やしぐさに思わず笑ってしまう。


この「夢を叶えるゾウ」には、続きがある。
「夢をかなえるゾウ2」「夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え」「夢をかなえるゾウ4」と続いている。
それぞれ、自己啓発の要素があるのだが、どのシリーズもガネーシャの個性が出ていて楽しい。
特に「夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え」では、ガネーシャが稲荷によって、普通のゾウにさせれてしまうのである。
その中で、ガネーシャがビジネスの中で大切な教えを教えてくれる。