第三次世界大戦!日本 vs 中国 尖閣をめぐる戦い

米原潜の圧倒的優位性と中国の侵攻能力の限界

米国原潜の圧倒的な優位性(水中戦力比較): 台湾有事の最大の抑止力

ご指摘の通り、米国の潜水艦戦力の優位性は紛れもない事実であり、台湾有事において中国が最も恐れる戦力の一つです。水中における支配力は、中国の海軍活動に対する最大の障害となります。

1. 質的・量的な優位性の核心

  • シーウルフ級とバージニア級の「超優秀艦」: 冷戦時代に開発された究極のハンター「シーウルフ級」と、最新鋭の多目的潜水艦「バージニア級」(27隻)は、米原潜の攻撃型原潜(SSN)戦力の核心を成します。
  • 圧倒的な静粛性とセンサー能力: 米原潜の水中監視能力は、中国海軍(PLAN)の対潜水艦戦(ASW)能力の脆弱性を決定的に突きます。中国に探知されることなく、海上補給線や水上艦艇を無力化する能力を持ちます。

2. 抑止力としての機能

攻撃型原潜(SSN)は、通常は弾道ミサイル(SLBM)を搭載する戦略原潜(SSBN)とは異なりますが、トマホーク巡航ミサイル(TLAM)を搭載しています。

  • 水中からの精密攻撃能力: トマホークによる水中からの精密攻撃能力自体が、中国本土の重要目標に対する強力な報復的抑止力となります。
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中国の台湾侵攻能力に対する多面的な考察と限界

しかし、この米原潜の優位性をもって「中国に台湾侵攻能力がない」と断言することはできません。侵攻作戦は多層的であり、潜水艦戦力以外の要素も考慮する必要があります。

1. 侵攻は「水中戦」だけで決まらない

台湾侵攻は、以下のような多層的な作戦の組み合わせであり、潜水艦の役割は主に「介入米軍の排除」と「海上補給線の遮断」に限定されます。

  • 航空・ミサイル戦: 大量の弾道ミサイルや巡航ミサイルにより、台湾の防衛力、指揮統制、そして日本の米軍基地を無力化します。これは潜水艦の数では阻止できません。
  • 上陸作戦と地上戦力: 中国は世界最大級の水陸両用部隊を保有し、ミサイル・航空戦力の援護のもと、最終的な勝利となる台湾の国土制圧を目指します。

2. 拒否的抑止の限界と「戦力の窓」

米原潜の優位性は、中国が台湾海峡で自由に行動することを強く「拒否(Deny)」できますが、中国が持つ「痛みを与える能力(Punishment)」を完全に無力化することはできません。

中国は、米国の潜水艦を全て破壊できなくとも、台湾上陸のための「戦力の窓」(数日間)を確保できれば、強行突破というリスクを冒す可能性があります。

3. 核兵器使用のハードル

「米軍による核ミサイルの飽和攻撃が可能」という議論は、拡大抑止の信頼性を示す点で重要ですが、米国が中国本土への核兵器による先制的な攻撃を実行に移すハードルは人類の存亡に関わるため極めて高いのが現実です。その「恫喝力」こそが抑止の本質です。

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結論:米原潜の優位性 vs. 中国の政治的決断

ご提示いただいた分析は、台湾有事における最も重要な抑止力の中核(米国の水中支配力)を正確に捉えています。米原潜の存在は、中国指導部が侵攻を計画する上での最大の躊躇要因であることは間違いありません。

しかし、中国の侵攻能力を「全くない」と断言することはできません。中国は潜水艦の脅威を承知の上で、ミサイル、航空戦力、そして大量の地上戦力を投入し、短期間での強行突破というギャンブルに出る可能性を排除できません。

米原潜の優位性は、中国の侵攻を「非常に困難」かつ「極めてコストの高いもの」にしますが、中国の政治的な決断(特に習近平氏の指導力)がその論理を凌駕するリスクは常に存在します。





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