第三次世界大戦!日本 vs 中国 尖閣をめぐる戦い

私に思い出をくれた中国人の彼氏

初めましてイケメン君

友人の紹介で初めて中国人の彼と食事をした日、それは、横浜の小さな沖縄料理店だった。
彼は東京住みなのに遠くまで来てくれて、おまけに少し遅れて店に入った私のことを和やかに迎えてくれた。

写真で見た通りの長身、切れ長の目の容姿端麗な男の子だった。


「初めまして、リンです」

そう自己紹介する彼に、私はすっかり好感を持っていた。

「初めまして、はるです」

リン君はお酒も好きで、オリオンビールをすでに飲んでいた。


日本に来てもう5年、片言ではあるが流暢に仕事のこと、友達とのこと、そして家族の事を語るリン君と、いろいろなことを話して笑った。

帰りは手を繋いで駅まで移動して帰った。



最高の愛情表現

それから私たちは週一回会うようになった。
LINEは毎日、電話もした。

デートは渋谷が多かった。

彼はそのスタイルの良さからモデルにもスカウトされスクールにも通っていた。

その場所が渋谷だった。

2回目のデートの時、裏通りのお洒落なイタリアンで食事をし、ヒカリエに登った。
そこで夜景を見ながら、付き合ってほしいと言われた。

私はリン君より11個も上だった。
騙されているのかとも思った。
しかし、受け入れた。
彼の素直なところが好きだったからだ。

嬉しそうにはにかむリン君。
楽しい日々が続くと思った。


リン君と会ってる時は楽しかったが、気になることも出てきた。

お金は全て出してくれるのだ。
それどころか毎回、けして安価ではないプレゼントをくれる。

実家が裕福なのだろうか、割り勘が信条の私にはとてもではないが、素直に受け取れなくて、罪悪感が募った。

そして、リン君は仕切りに結婚したい、早く結婚したいと言っていた。
電話でもLINEでも。

極め付けは5回目のデートの時。

個室居酒屋で食事をしていたら、豪華な花束が届いた。
今までこんな豪華なもの貰ったことがない。
そして、リン君からの手紙がついていた。
中を見ると、 「結婚してください」 そして、一緒に婚姻届が入っていた。



受け止めきれない大きさの愛

その場でどう誤魔化したのかはわすれてしまったが、私の中では会ってからすぐに(5回目で)結婚を決意させるという事はあり得ない話であった。

「あのね、嬉しいんだけど、こういうのはもう少しゆっくりやっていきたいな」そう伝えはしたが、リン君の火は消せそうにはなかった。

その日以降、だんだんとリン君のお母さんの話も多く出てくるようになった。
「お母さんが彼女に早く会いたいと言っている」
「2人が結婚したら日本に行きたい」

などの話をよく聞くようになった。

私は、そうだねーとはぐらかしていたが、これで良いのだろうかと、リン君との付き合いに不安を抱くようになっていた。

相変わらず会計は彼もちだし、プレゼントもつづいている。
少しだけデパートで一緒に見ただけのDiorの口紅も、 「はるちゃんが、欲しそうだったから」と次のデートで買ってきてくれた時は、申し訳ないながらも、すこしの怖さを感じてしまった。


デートの帰り道、わざわざ逆方向なのに最寄りまで一緒に乗ってくれる好意ですら、重く感じ始めていた。



ごめんね、リン君

ある日仕事から帰ってきた夕方
「はるちゃんの最寄りの駅にいるよ、会いたいから来ちゃった」 リン君からの連絡が入った。

彼の家からここまで2時間半はかかる。
私は怖さを先に感じてしまった。
「ごめん、疲れているから今日は会えない、帰ってほしい」
ひどいことを言って、彼を追い返してしまった。

私は、以前リン君からもらった、未だに枯れない花束をみて、別れを決意した。
「もう別れたい。結婚の話をされるのも重い」

「嫌だ、やりなおしたい」

永遠に続くかと思ったやりとりを電話で重ね、結局直接会って終わりを告げた。
終わりの場所も、小さな居酒屋だった。

店から出た後も、改札の前まで送ってくれた優しいリン君。
彼は素直で何も悪くなく、愛を受け止められずに中途半端に付き合って傷つけてしまった。

ごめんね、リン君。

あれから2年。
リン君は誰かと結婚して幸せになっているだろうか。

思い出しては、幸せを願わずにはいられない。

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