白竜王と虎王
時は1986年、子供時代の私は、ホラー映画を連日のようにみていたのか脳内は「夜中にホラー映画に出ていたようなお化けが僕を連れさるのはいつなのか?」と心の奥底で怖がっていました。なので、両親が寝ている部屋に夜中に奇妙な物音が聞こえてくると毎日のように入っていった。
「あらら~今日もこっちへ来たんだね~」母親は機嫌悪そうに言った。
私は、無言で両親のいるベッドに潜った。
すると、自分の両端にいる両親の触る感覚がなんか変だ!
思わず、私は布団を蹴り上げて叫び声をあげた。
父親は、白い竜の化け物になっていて母親は虎の毛皮とタイガーマスク風な化け物になっていた。
「我が名は白竜王だ!」父親は低い声で言った。
母親は、ガルルル!とだけ吠えた。
私は、お化けというより妖怪になった両親に驚き声が出せない。
(なんてこった。お化けというより妖怪にでくわすなんて!そして僕をどうする気だよ。お父さんやお母さんは、どこ行ったの)
僕はその場を必死で逃げようとした、お部屋を出て行こうとしたら何やらテレビ風な大きなスクリーンが夜空に現れて、私は思わず目をつむった。
そして眩しい光に包まれて目を開けると、そこは「ホラー映画白竜王と虎王」と少年の主人公の番組を両親が見ている最中だった。
私は、「あれ?お父さんやお母さん、白竜王や虎王じゃないの?」
「何言ってるんだ。今、白竜王と虎王を私達が見ているんじゃないか!」